APB
技術を根づかせる、人と組織の備え
新しい技術や仕組みは、それだけでは続きません。大切なのは、それを受けとめ、試し、育てていける「人と組織の構え」があるかどうかです。
ソラリストでは、その備えを Attitude (姿勢) – Practice (実践) – Base (土台) という視点で捉えています。いわば、ソラリスト版の「心・技・体」です。これは単なるマインドセットではなく、技術を「文化」に育てるための、実装支援の前提条件です。
APBの三要素
Attitude
意思の重なりをつくる
新しい取り組みが始まるとき、全員が前向きとは限りません。迷いや反発、戸惑いすらも、現場には自然な反応としてあります。
Attitudeとは、「それでも向き合おうとする空気」をつくること。誰か一人の熱意ではなく、「やってみよう」という意志が、静かに重なっていく状態です。始まりの推進力は、そこから生まれます。
Practice
試すことを自分ごとにする
実装がうまくいかない現場には、「やってくれるだろう」「決めてくれるだろう」という依存が潜んでいます。
Practiceとは、「まず自分たちで手を動かすこと」に価値を置く姿勢。完成を求めるのではなく、試しながら、学びながら、形を整えていく文化です。外から持ち込むのではなく、中から育てるという発想が、定着を支えます。
Base
安心して動ける余白
人が動けるかどうかは、「やる気」よりも、安心して動けるかどうかにかかっています。
Baseとは、挑戦と失敗を支える土壌のこと。意見が言える、試せる、戻れる、やり直せる。そうした余白を保障することで、人も技術も継続的に育っていきます。
活用の場面
実装の初期フェーズで、関係者の状態を見える化したいとき
チームの「動けなさ」の原因が見えにくいとき
技術よりも人の側に課題があると感じたとき
APBは「何が欠けているのか」ではなく、「何を育てていけるか」を探るための視点です。